江戸時代、年末の大掃除の煤払いが終わると胴上げをしたというのは本当か。(2012年)

2015/06/08

【資料1】『東都歳事記 3 東洋文庫221』によると「掃除の終わったあと、主人以下胴あげをする家もあった」と書かれており、胴上げの絵が掲載されています。
詳しくは下部「参考資料」をご参照ください。

 

(参考資料)

  • 【資料1】『東都歳事記 3 東洋文庫221』斎藤月岑著 朝倉治彦校注 平凡社 1976年 3861/29/3 p.88   (胴上げの絵あり。)
  • 【資料2】『江戸風俗東都歳事記を読む』川田寿著 東京堂出版 1993年 3821/198/93 p.188   (「掃除がひと通りすむと、主人を始め一同の胴上げがあり、蕎麦や鯨汁がふるまわれたりした。」(p.186に胴上げの絵あり。))
  • 【資料3】『絵でよむ江戸のくらし風俗大事典』棚橋正博,村田裕司編著 柏書房 2004年 3821/297/004 p.158   (『はつゑがほ』安永8年(1779)の挿絵あり。)
  • 【資料4】『江戸年中行事図聚』三谷一馬著 立風書房 1988年 3861/64/88 p.244   (「煤払いには胴上げの家例がありました。」)
  • 【資料5】『江戸っ子歳事記』鈴木理生著 三省堂 2008年 3861/163/0008 p.282   (「”突くやつを突かぬで煤がはかどらず”煤掃きが終わると主人を胴上げするのが、武家、町人に共通な風習だった。」)
  • 【資料6】『図解江戸の四季と暮らし 決定版 四季折々の行事と暮らしをイラストで再現 歴史群像シリーズ』河合敦監修 学習研究社 2009年 3821/326/0009 p.150   (「12月13日は煤掃という、現在でいうところの大掃除の日。その家の主人などを胴上げしたと言うが、由来は不明である。」(『豊国十二ヶ月 十二月煤掃』からの絵あり。備考※2参照。))
  • 【資料7】『知っておきたい日本の年中行事事典』福田アジオ他著 吉川弘文館 2012年 3861/175/0012 p.187-188   (「各地の民俗をみてみると、厄年の厄落としなどでも胴上げが行われており、この挿絵(『東都歳時記』備考※1参照。)の胴上げも煤払いに厄を払う意味があったことがうかがえる。」)
  • 【資料8】『目で見る日本風俗誌 9 江戸町人の生活 続』今戸榮一,日本映画テレビプロデューサー協会/編  日本放送出版協会 1987年 3821/48/9 p.52-53   (日本映画テレビプロデューサー協会 編『目で見る日本風俗誌』9,日本放送出版協会,1987.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12212146 (参照 2025-12-01) 家々によってしきたりが異なるが「そばの振る舞いがあり、数人を胴上げして」うたうと書かれている。(挿絵あり。『東都歳時記』備考※1参照))

 

(備考)

※1 「東都歳時記」(早稲田大学 古典籍総合データベース)  http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/ru04/ru04_05102/ru04_05102_0005/ru04_05102_0005_p0022.jpgwindow open  (2013/11/23確認)

※2 「豊国十二ヶ月(十二月煤掃)」(国立国会図書館デジタル化資料)  http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1304503window open  (2013/11/22確認)

※3 「千代田之大奥 御煤掃」(国立国会図書館デジタル化資料)  http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1302681window open  (2013/11/22確認)

※4 「武家煤払の図」(東京国立博物館)  https://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0009301window open  (2019/12/24確認)

※5 長沢利明『江戸東京歳時記をあるく』第39回:師走の煤払い (柏書房)  http://www.kashiwashobo.co.jp/new_web/column/rensai/p_r03-39.htmlwindow open  (リンク切れ 2016/12/27確認)

(レファレンス協同データベース版)http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000115778window open