初夢とはいつみる夢の事か。(2004年)

2015/06/08

 初夢をいつ見る夢とするかは一様ではありません。室町以降、京阪地方では節分から立春の明け方の夢をいったのに対し、江戸では古くは大晦日の夢を指したようです。一方、年越しの夜は寝ない習慣があることから、天明頃より元日から2日の朝の夢となり、その後、2日の夜に見る夢を初夢とするのが一般的になってきたといいます。さまざまな事柄をはじめる「事始め」の日として、2日の夜に見る夢を初夢とするようになった、という説もあります。 宝船を描いた絵を枕の下に敷き、「長き夜の遠の眠りの皆目ざめ、波乗り船の音のよきかな(なかきよのとおのねふりのみなめざめ、なみのりふねのおとのよきかな)」という廻文を3回唱えて寝ると良い初夢を見ることができるとされ、江戸では正月早々に「お宝、お宝」と呼びながらこの絵を売り歩く宝船売りがいました。悪い夢をみたときにはこの宝船を川に流す風習もあったようです。

 

(参考資料)

『江戸の庶民生活・行事事典』渡辺信一郎著 東京堂出版 2000年(3861/128/000)

『日本民俗大辞典(下)』吉川弘文館 2000年(3821/264/2)

『三省堂年中行事事典』田中宣一,宮田登編 三省堂 1999年(3861/115/99)

『七福神信仰事典』戎光祥出版 1998年(3870/142/1)

『起源の日本史 前近代篇』阿部猛著 同成社 2008年 0314/25/0008 (p.83)

『春夏秋冬江戸っ子の知恵』竹内誠著 小学館 2013年 2136/888/0013 (p.90)

 

  (レファレンス協同データベース版)http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000013905window open