9月21日(木) 出張授業@東京都立八王子盲学校

2024.04.11えどはく移動博物館報告

東京都立八王子盲学校の小学部(1年生~6年生)に出張授業を行いました。

今回は、甲冑(複製)、江戸玩具、江戸時代の寿司(模型)、江戸時代の貨幣、蓄音器、黒電話など、たくさんの触れるアイテムを用意しました。

 

最初に、音の鳴る道具を全員で体験しました。 まずは、蓄音器で昔のレコードを聴きました。ハンドルを回したあとに、レコードに針を落とすと音楽が流れてきます。普段はあまり耳にしないレコードの音に、皆さん静かに聞き入っていました。

 

黒板前に置かれた蓄音器で昔のレコードを流す学芸員

 

次は、歌舞伎の舞台で雨の音を表すために使われる「雨うちわ」を体験しました。うちわに赤いビースがたくさん取り付けられています。まずは触って形を確かめ、その後にうちわを振ってみました。一斉に雨うちわを振ると、まるで教室に大雨が降っているようです。

 

歌舞伎の舞台で使われる「雨うちわ」を触る様子

 

音の鳴る道具を全員で体験した後は、グループごとにブースをまわり、学芸員の解説を聞きながら触ったり体験したりしました。

最初にレコードを聴いた蓄音器も、触って形を確かめてみることができます。

 

蓄音器を触る子ども

 

竹や紙を使って作られた江戸玩具が体験できるブースもあります。

「とんだりはねたり」 は、割竹の台の上にかぶりものをかぶった張子の人形がのっている玩具です。割竹の下に差し込まれた細竹を反対側にひねって置くと、人形がはね上がります。すると、かぶりものが飛び、人形の顔が現れるという仕組みです。皆さん夢中になって遊んでいました。

 

江戸時代の玩具「とんだりはねたり」

 

江戸時代の玩具「とんだりはねたり」を触る子どもたち

 

江戸時代の貨幣も、実際に触ることができます。現在の貨幣とどのようなところが違うでしょうか。じっくりと触りながら確かめていきます。

 

江戸時代の貨幣を触る子ども

 

江戸時代の寿司と現代の寿司の模型を触って、大きさを比較します。

江戸時代のお寿司はずいぶん大きいですね。

 

長机に並ぶ江戸時代の寿司の模型

 

寿司の模型を触る子ども

 

5年生、6年生の皆さんには、甲冑の着装体験も行いました。まずは、すねを守る「臑当(すねあて)」、太ももを守る「佩楯(はいだて)」、腕を守る「籠手(こて)」、胴体を守る「胴(どう)」、頭部を守る「兜(かぶと)」などの各パーツに触れて、形や素材を確認しました。

実際に着てみて、「重いけど動きやすい」など様々な感想がありました。

 

甲冑を着る子ども

 

黒電話は、受話器の重さに驚く子もいました。黒電話とプッシュホンは、繋いで通話できるようにしたので、お友達同士で楽しく会話もできました。

 

黒電話を触る子ども

 

今回は小学部の授業でしたが、途中で中学部の皆さんも少し参加していただくことができました。

皆さん様々な昔の道具や玩具などに触れて、素材や仕組み、現在との違いなどを体感できたのではないでしょうか。

今回の体験が、様々なものに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。