「レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の挑戦」が開幕いたしました

2016.01.27展覧会レポート

 2016年最初の特別展、「レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の挑戦」が開幕いたしました。会期は4月10日までですので、比較的長い期間の展覧会となります。

 

今回の展覧会は、日本とイタリアの国交樹立150周年を記念して、イタリアが都内の公立博物館1館のみで開催を希望して、実現した企画です。そもそも今から150年前と言えば、西暦1866年(慶応2年)です。この年8月25日(慶応2年7月16日) に日伊修好通商条約が調印されました。そして4日後には14代将軍徳川家茂が病没。時代のまさに幕末の転換期。そんな時に日本とイタリアの関係は始まったのでした。150周年を迎えた今年、そのスタートである江戸幕府との関係を踏まえて原点に立ち返れば、江戸東京博物館での開催も大いに意味のある展覧会ではないでしょうか。

 

 さて、展覧会といえば図録はつきものです。制作の過程では、どのくらいのボリュームにしようか、価格はどのくらいにするか、デザインはなどと熟考を重ねての制作となります。今回も洋書をイメージし、傑作の『糸巻きの聖母』を表紙にしたデザインで充実した一冊になっています。今回の展示作品のメインのひとつである『鳥の飛翔に関する手稿』の全文和訳など丁寧に解説されている点も重要なメリットです。とかく、原稿遅れが問題となる図録編集ですが、今回も輪をかけて大変でした。また、翻訳作業も生じるわけですからなおさらです。年末年始にかかる時期に編集に携わった方々のご苦労がしのばれます。

 

 ところで、レオナルド・ダ・ヴィンチは何時ごろの人だかご存知でしょうか。日本人で同時代の人物は誰だか?レオナルドの生没年は1452年から1519年です。この時代、日本はというと、1467年(応仁元年)に応仁文明の乱が勃発、まさに戦国時代の前半にあたります。そして著名な戦国大名である北条早雲(伊勢宗瑞)の没年は、レオナルドと同じ1519年。鳥を見て、空を飛びたいと考えたのはレオナルド・ダ・ヴィンチでしたが、はたして、早雲は富士山の山頂から飛んでみたいと思ったでしょうか?そんなふうに考えてみるのも、展覧会鑑賞後の一興では?

 

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