2013.07.30(Tue)〜2013.09.01(Sun)

特别展 1F

花開く 江戸の園芸

世界がビックリ! 江戸のガーデニング

今から約150年前に来日したイギリスの植物学者、ロバート・フォーチュンが驚いたこと、それは日本人がみな花好きであるということ。花や緑を愛する心や、上手に育てるための技術は、大名から町人、農民まで、身分を超えて大切にされていました。 この展覧会では、花や緑に親しむ人びとが描かれた浮世絵や屏風、現代と変わらない技術が満載の園芸書、丹精を込めて育てた自慢のひと鉢が描かれた刷物などを通して、平和な時代に花開いた江戸時代の園芸文化を紹介します。たくさんの花と緑が、みなさまのお越しをお待ちしています。

 

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歌川国貞(三代豊国)画「四季花くらべの内 秋」嘉永6年(1853)個人蔵

 

秋の夜、縁日の植木市に持ち込まれた多くの園芸植物が、蝋燭の灯りに照らし出され、美しく描き込まれている。地面には植木屋の手になると思われる根巻きされた植物が並び、植木鉢の植物とともに売りだされている。

 

 

開催概要

会期 平成25年7月30日(火)~9月1日(日)
(会期中、展示替えがあります)
会場 江戸東京博物館 1階展示室 (東京都墨田区横網1-4-1)
電話番号:03-3626-9974(代表)
・JR 総武線「両国」駅西口、徒歩3分
・都営地下鉄大江戸線「両国駅(江戸東京博物館前)」A4出口、徒歩1分
・都バス:錦 27 ・両 28 ・門 33 ・墨 38 系統・
墨田区内循環バス「すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん (南部ルート) 」
「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」下車、徒歩3分
開館時間 午前9時30分~午後5時30分 (土曜日は午後9時まで)
*入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日 ※ただし、8月12日(月)は開館
主催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館
後援 公益財団法人 東京都公園協会 社団法人 園芸文化協会
一般社団法人 英国王立園芸協会日本支部
観覧料
観覧料(税込) 特別展専用券 特別展・
常設展共通券
特別展前売券
一般 800円(640円) 1,120円(890円) 600円
大学生・
専門学校生
640円(510円) 890円(710円) 500円
中学生(都外)・
高校生・ 65歳以上
400円(320円) 560円(440円) 300円
小学生・
中学生(都内)
400円(320円) なし 300円
20歳
(1992年7/1~1994年4/1生まれの方)
なし 20円(20円) なし

※( )内は20名以上の団体料金。

※次の場合は観覧料が無料です。
未就学児童。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。

※小学生と都内に在住・在学の中学生は、常設展観覧料が無料のため、共通券はありません。

※前売券は平成25年5月21日から7月29日まで販売。7月30日以降は当日料金で販売。

※チケット取扱:江戸東京博物館、ローソンチケット(Lコード:30065)、チケットぴあ(Pコード:765―717)、セブンイレブン、CNプレイガイド、イープラスなど。手数料がかかる場合がございます。

※特別展・常設展共通券の販売は、江戸東京博物館のみで販売いたします。

 

 

<20歳のあなた!20円で江戸博をまるごと楽しんじゃおう!>キャンペーン
2013年3月28日、江戸東京博物館は、開館から20年となりました。そこで、記念キャンペーンとして、「花開く 江戸の園芸」展では、会期中、年齢を証明できるものをご提示いただいた20歳の方(1992年7月1日~1994年4月1日生まれの方)は、20円で「花開く 江戸の園芸」展と常設展の両方をご覧いただけます。20歳の記念に、江戸東京博物館をまるごとお楽しみください!

 

展示資料目録

展示リスト

展示構成

序章 プラントハンターの驚き

 プラントハンターとは、新種の植物を採取するために、西欧諸国から全世界へ派遣された植物学者のことです。ここではイギリスから日本へ派遣されたロバート・フォーチュンが賞賛した、世界一の植木屋集中地帯、染井・巣鴨周辺、一大庭園と化していた向島など、緑あふれる美しい江戸の都市景観をフォーチュン自身の言葉とともに紹介します。

 

1章 花と緑の行楽文化

四季折々の変化を敏感に感じ取り、たくみに年中行事へ取り込んできた江戸時代の人びとは、信仰と娯楽を兼ねて江戸の名所を巡る文化を育んでいきました。江戸で人気を博した名所は、松や桜・梅といった伝統的な樹木が植えられた寺社が多かったのですが、花卉園芸が普及し、より多様な植物への関心が高まると、町人が開設した庭園が新しい名所として登場してきます。ここでは行楽文化の隆盛と花卉園芸の普及が、江戸の植木屋の発展と名所巡りのあり方を変えていく様子を紹介します。

 

歌川国貞(三代豊国)画「隅田川東岸花見図」文化~天保年間(1804~43頃)当館蔵
歌川国貞(三代豊国)画「隅田川東岸花見図」
文化~天保年間(1804~43頃) 当館蔵
三囲稲荷付近における花見の景色を描いた作品。桜・松といった伝統的な人気樹木に交じって、花壇に植えられた園芸植物が美しい風景に花を添えるように描き込まれている。

      

第1節 四季折々の楽しみ

今も昔も散りゆく桜の美しさに心を動かされない日本人はいません。満開の桜をながめつつ、親しい仲間と飲食を共にする花見の原型がひろく庶民に浸透したのは江戸時代のことでした。当時の人びとが楽しんだのは、新春の梅見や花見、秋の紅葉狩りといった現代にも受け継がれている風習ばかりでなく、秋の虫聞きや冬の枯野・雪景などのように今ではすっかり廃れてしまったものもありました。ここでは、四季折々に変化する自然のなかに楽しみを見つけ出して文化の域にまで高めていた様子を紹介します。


第2節 植木屋伊兵衛の登場

書物の刊行が武士や僧侶といった知識階級の独壇場であった17世紀末、自ら野人と名乗ったひとりの農民が園芸史上に輝く園芸書を刊行しました。その人とは染井の植木屋、伊藤伊兵衛、その書名は『花壇地錦抄』です。植木屋伊兵衛が著した園芸書は、植物の栽培方法を平易な言葉で解説しており、庶民が著した庶民のための園芸書であった点に特徴がありました。伊兵衛の園芸書は、幕末期に来日したロバート・フォーチュンが感嘆した園芸の庶民性という日本の特質の形成に大きく寄与しました。ここでは植木屋伊兵衛の事績を、彼が残した著作を中心に紹介します。

 

 

近藤清春画「武江染井翻紅軒霧島之図」享保年間(1716~35)豊島区立郷土資料館蔵
近藤清春画「武江染井翻紅軒霧島之図」
享保年間(1716~35) 
豊島区立郷土資料館蔵 

植木屋伊兵衛の庭を描いた本図には、樹木を龍虎の形に刈り込んだ現在のトピアリーなどが描き込まれています。

 

 

第3節 メディアの発達と行楽文化

明和2年(1765)に確率された多色摺木版画の技術は、それまで文字中心であった名所案内にも革新をもたらしました。錦絵という新しいメディアの登場によって、美しい花や珍しい花に関するニュースは、より正確に伝えられ、多くの人びとを動員する影響力をもつようになります。ここでは、錦絵の登場というメディアの革新が、新しい花の名所を生みだしたり、既存の名所に園芸植物が植え込まれることによって一層美しさが増し、これによって行楽文化の発展が促されていった様子を様々な名所に即して紹介します。

 

第4節 梅屋敷と花屋敷-民間庭園の登場-

幕府が開かれて100年余り経過した享保年間、時の将軍徳川吉宗は、飛鳥山・品川御殿山・墨堤・小金井堤など、江戸近郊の各地に桜を植樹しました。 これらは江戸で人気の花見の名所へと発展していきました。また園芸植物の美しさを伝えるのに適したメディアの革新によって、名所廻りは一層活発になりました。やがて寺社中心であった江戸の名所のなかに、百花園のような美しい草花を備えた民間庭園が誕生していきます。江戸時代後期になるとこうした流れはさらに加速し、引札のような宣伝媒体を活用し、積極的に集客を図る花屋敷も各地に誕生しました。

 

鍬形蕙斎画「角田川花屋敷梅屋図」江戸後期 当館蔵
鍬形蕙斎画「角田川花屋敷梅屋図」 
江戸後期 当館蔵

文化2年(1805)に開園した向島百花園付近を描いた鳥瞰図

 

 

2章 植木鉢の普及と高まる園芸熱

自然とともに暮らす素朴な生活文化をつくりあげてきた日本人が、販売するために植物を栽培したり、生活を飾るために植物を購入し始めたのは江戸時代のことです。園芸植物が商品となると、栽培にも創意工夫を凝らす動機が生まれ、より洗練された品種の生産が促進されていきました。こうした変化と大きく関係していたのが植木鉢の普及です。植木鉢は植物の運搬を容易にし、販売と栽培の両面からそれまでの園芸のあり方に大きな変化をもたらしていきました。本章では、植木鉢の普及によって園芸文化のあり方が大きく変質していった様子を紹介します。

 


第1節 植木鉢のインパクト

花卉園芸に不可欠な用具となっている植木鉢が本格的に普及し始めるのは江戸時代の中頃、享保~元文年間(1716~40)のことでした。花卉園芸が本格的に普及する前段階では、貧乏徳利などを加工して植木鉢に仕立てた代用植木鉢の事例が多くみられましたが、やがて専用の植木鉢が商品化されていきました。ここでは、江戸の植木屋跡地の発掘調査によって出土した植木鉢など、さまざまなタイプの植木鉢を紹介します。

 

 

戸田熊次郎著・狩野勝波画「久留米藩江戸勤番長屋絵巻」明治初期 当館蔵
戸田熊次郎著・狩野勝波画
「久留米藩江戸勤番長屋絵巻」
明治初期 当館蔵
 
江戸勤番武士の長屋での日常生活を描いたこの作品には、朝顔の栽培を楽しみ、いやされていた様子が活写されている

坂昇春画「赤坂御庭図(部分)」文政末期(1827~30)和歌山市立博物館蔵
坂昇春画「赤坂御庭図(部分)」
文政末期(1827~30)
和歌山市立博物館蔵

紀州藩赤坂邸の庭園を描いた
本作品は、大名庭園に多くの植木鉢
が並ぶようになっていったことを示す。

 

 


第2節 暮らしを彩る草花

手軽に持ち運べるようになった植木鉢が普及し始めると、人びとの生活空間にも変化が見られるようになりました。美しい花を咲かせる草花によって室内が彩られるようになり、庭にも植木鉢が並び置かれた棚がみられるようになっていきます。ここでは生活が園芸植物によって豊かに彩られるようになっていった様子を紹介します。

 

第3節 商品となった草花

園芸植物への需要の増加と植木鉢の普及は、植木鉢に入れた草花の商品化を促していきました。植木鉢を担ぎ売りする商人は、生産者が販売も兼ねる場合、植木屋から仕入れて販売する場合がありました。販売する場は、縁日での露地売りから、移動しながらの振り売りまで多様でした。商品となった植物のなかでも、福寿草や梅は、新春を寿ぐ新たな贈り物として人気を博しました。また縁日では季節ごとに植木鉢に植えられた草花が売りだされ、その様子は四季の風物詩として多くの絵に描き込まれています。

 

鳥居清長画「風俗東之錦 植木売り」天明3~4年(1783~84) 個人蔵
鳥居清長画
「風俗東之錦 植木売り」
天明3~4年(1783~84)個人蔵

歌川芳玉画「見立松竹梅の内 うゑ木売の梅」弘化年間(1843~47年)個人蔵
歌川芳玉画
「見立松竹梅の内 うゑ木売の梅」
弘化年間(1843~47)個人蔵

 

歌川国芳画「百種接分菊」弘化2年(1845) 当館蔵
歌川国芳画 「百種接分菊」 弘化2年(1845) 当館蔵

 

 

第4節 伝統文化に浸透する草花

園芸植物の普及は、次第に生活から文化の領域へと広がっていきます。芝居に取り入れられた草花、狂歌や川柳、文芸作品のなかにも草花を取り入れたものが多くみられるようになっていきました。芝居絵や文芸作品の挿絵などをとおして、江戸文化のなかに草花が溶け込んでいった様子を紹介します。


3章 武士の愛した不思議な植物たち

江戸時代の鉢植え植物のなかでも、とても美しくかつ珍しい植物は“奇品”と呼ばれて珍重されました。武士たちが限りない愛情を栽培に注いだ奇品は、花の美しさを基準とする現在の感覚からみれば、到底美しいと形容できるものではありませんでした。にもかかわらず一部の武士たちは手間と時間を惜しまず、葉の形や斑の入り方・色などが他に類をみない奇品を育てることに熱中しました。ここでは武士たちが奇品に注いだ深い愛情と世界に類をみない独特の奇品文化を紹介します。

 

 

「椿図屏風」年未詳 個人蔵(千葉市美術館寄託)

 

「椿図屏風」年未詳 個人蔵(千葉市美術館寄託)
「椿図屏風」 年未詳 個人蔵(千葉市美術館寄託)

 椿の立花図と接ぎ木によって栽培された椿の図を組み合わせた興味深い作品。室町時代以来の伝統文化である立花に江戸時代の園芸植物が融合していったことを示している。

 

関根雲停画「小不老草名寄」天保3年(1832)雑花園文庫蔵
関根雲停画「小不老草名寄」天保3年(1832)雑花園文庫蔵

 天保3年、幕臣水野忠暁が選者となって開催された品評会に出品されたコオモト90点を植物画の名手関根雲停が15点ずつに分けて描いて版行したもの。

 

関根雲停画「金糸南天」江戸後期 雑花園文庫蔵
関根雲停画「金糸南天」 江戸後期 
雑花園文庫蔵

 

 

第1節 武士の園芸

伝統的な名所の見立てと松梅桜などの伝統樹木によって構成されることの多かった大名庭園にも、植木鉢とその植木鉢を育てる温室、すなわち室(むろ)などもみられるようになっていきました。また植物への学問的な関心を高めていった武士たちは、同好の士を集めた植物研究サークル(連、会、側)を結成し始めます。そのなかから岩崎灌園、毛利梅園、馬場大助のように植物図鑑の編纂に心血を注ぐ幕臣も現れました。植物に注がれた武士達の熱い眼差しは、植物学の発展ばかりでなく園芸技術の向上に寄与し、奇品栽培を促すことになりました。

 


第2節 奇品栽培の情熱

泰平の世が続く江戸社会で最初に“奇品”栽培に情熱を傾け始めたのは武士たちでした。かれらは植木鉢に入れた奇品の栽培に情熱を注ぎ、これらを持ち寄って比較して、その結果を美しい絵入りの印刷物に仕立てて仲間うちに配付しました。ここでは奇品好きの武士たちによって見いだされた植物、なかでも寛政期に一大ブームを巻き起こした橘、徳川家康との由緒を誇る常緑の縁起物として人気を博した万年青をはじめ、松葉蘭、南天、福寿草、長生草などの奇品を描いた作品を紹介します。

 

 

栗原信充著「松葉蘭譜」天保7年(1836) 雑花園文庫蔵3_3l
栗原信充著「松葉蘭譜」
天保7年(1836) 雑花園文庫蔵
 
奇妙な形状を特徴とする松葉蘭は生きた化石ともいわれた。「金生樹譜」シリーズの1冊として刊行。「金生樹」とは金の成る木を意味し、松葉蘭が高価な値段で取引された奇品のひとつであることをよく示している。

萬花園主人撰・服部雪斎画「朝顔三十六花撰」嘉永7年(1854) 当館蔵
萬花園主人撰・服部雪斎画
「朝顔三十六花撰」 嘉永7年(1854)
当館蔵

江戸期を通じて最高の出来映えと評価される変化朝顔の図譜。掲載されている朝顔は、およそ朝顔の原形をとどめない程に著しく変化しており、江戸期の栽培技術の高さをうかがわせる。

 

 

4章 江戸園芸三花 -朝顔・花菖蒲・菊-

このコーナーでは、江戸の花卉園芸のなかでも特異な発展をみせた花菖蒲・朝顔・菊の三花に焦点をあてます。これらはいずれも武士が深くかかわって園芸品種の基礎をつくり、やがて植木屋がこれを受け継ぎ発展させていきました。


第1節 朝顔の変化を追い求めて

早朝に咲いて瞬く間に萎れる朝顔の特性は、散りゆく桜のイメージに一脈通じ、日本人の嗜好に合致しました。俳諧をたしなむ多くの人びとの詩情をかきたて、朝顔人気に拍車がかかりました。やがて突然変異が葉や花に変化をもたらす変化朝顔を栽培し、これを持ち寄って較べ合う花合わせが盛んになっていきました。 ここでは園芸植物として伝統文化に溶け込んでいった朝顔と江戸の園芸文化のなかでもひときわ異彩を放った“変化朝顔”の世界を紹介します。

 

第2節 花菖蒲に魅せられた人びと

花菖蒲の品種改良に生涯をささげた武士がいます。京都町奉行など幕府の要職を歴任した旗本、松平定朝(1773~1856)です。松平定朝は花菖蒲に関するもっとも完成度の高い園芸書「花菖培養録」を著し、生涯に作り出した花菖蒲の品種は300に及んだといわれます。定朝は自ら作り出した品種を、同好の士に惜しげも無く分かち与え、花菖蒲栽培の普及につとめました。その結果、堀切などに菖蒲園が誕生することになりました。ここでは定朝ゆかりの資料を中心に美しい花菖蒲の世界へとご案内いたします。

 

松平定朝画「花菖蒲画讃」 安政2年(1855) 雑花園文庫蔵
松平定朝画「花菖蒲画讃」 安政2年(1855) 
雑花園文庫蔵

 

 


第3節 菊花のたのしみ

栽培から菊人形まで菊は江戸時代以前から多くの人びとに愛された園芸植物です。江戸時代になると菊の栽培は、大名から庶民までひろがりました。菊人気をあてこんだ近郊の植木屋たちは、菊を使って様々な形をつくる興行を始め、やがて現代に続く菊人形を生み出していきました。

 

葛飾北斎画「菊図」弘化4年(1847) 一般社団法人 北斎館蔵 葛飾北斎画「菊図」弘化4年(1847) 一般財団法人 北斎館蔵
 葛飾北斎画「菊図」弘化4年(1847) 
一般財団法人 北斎館蔵
  

 江戸近郊において菊花興行が盛んに行われていた弘化4年、88才の葛飾北斎が描いた本作品は、発展した菊の品種改良の有様を如実に伝えてくる。

 


終章 園芸文化の明治維新

江戸から東京へと移りゆく時代の流れの中で、江戸の園芸文化は大きな曲がり角を迎えます。西欧から輸入された洋薔薇の美しさは文明開化の日本において急速に受け入れられていきます。これと対極的に斑入りの常緑植物にあれほど惚れ込んでいた奇品栽培家の姿は次第に影を潜めていきました。植物に注がれる審美の基準は、近代化の過程で逆転したまま現代に至っています。展覧会のフィナーレをかざるにあたり、江戸の園芸文化の近代化を見通し、今後の園芸文化の行く末を考えたいと思います。

 

 

勝川春好(二代)「薔薇図」

勝川春好(二代)「薔薇図」
文化12年~文政2年(1815~19)年頃
個人蔵  

バラを単独で描いた珍しい錦絵。現在、世界中で最も愛好されている植物であるバラは、日本にも自生していたが、なぜか人気を博した痕跡がない。バラをめぐる評価の差は江戸時代の園芸の特質を読み解く鍵になるのではないだろうか。

 


 

関連事業

◆「花開く 江戸の園芸」展
記念講演会「江戸の園芸文化 -将軍から庶民までの楽しみ-」

講 師:小笠原左衛門尉亮軒氏(園芸研究家)
日 時:2013年8月10日(土) 10時30分~12時 終了しました
会 場:江戸東京博物館 1階ホール
定 員:400名(事前申込制)
入場料:無料
申込方法:往復ハガキに、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、「記念講演会希望」と明記の上、下記の申込先に郵送してください(1枚につき2名まで。2名の場合は、ハガキに聴講される方のお名前を連名でお書きください。応募多数の場合は抽選)
応募締切:2013年6月30日(日)(消印有効)
申込先:「花開く 江戸の園芸」展 広報事務局
〒353-0001 埼玉県志木市上宗岡3-5-11(マイナビサポート内)
電話番号:048-485-2391(受付時間 10時~18時)

 

◆シンポジウム「江戸の園芸文化-環境と観光-」
当館都市歴史研究室主催のシンポジウム「江戸の園芸文化 -環境と観光-」を
開催いたします。
開催日時:8月10日(土)13:30~17:30 終了しました

 

◆えどはくカルチャー 特別展「花開く 江戸の園芸」の見どころ
開催日:8月2日(金) 終了しました
時 間:14:00~15:30
場 所:江戸東京博物館1ホール
講 師:市川寛明(東京都江戸東京博物館 学芸員)
*詳細は江戸東京博物館の公式HP(イベント情報、えどはくカルチャー)をご参照ください。

 

◆えどはくカルチャー 特別展「花開く 江戸の園芸」展関連講座
「漱石文学に見る江戸東京の園芸文化 -『三四郎』の菊人形、『行人』の変化朝顔」

開催日:8月9日(金)  終了しました
時 間:14:00~15:30
場 所:江戸東京博物館1階ホール
講 師:行吉正一(東京都江戸東京博物館 学芸員)
*詳細は江戸東京博物館の公式HP(イベント情報、えどはくカルチャー)をご参照ください。

 

◆「巨大花絵巻」に折り紙の朝顔を咲かせよう!
会期中、展示室内に設置した「巨大花絵巻」に、折り紙の朝顔を貼って装飾 します。是非ご参加下さい。

 

◆ワークショップ「朝顔折り紙教室」 講師:高井弘明氏
開催日:8月3日(土)4日(日)17日(土)18日(日)31日(土)9月1日(日)
時 間:11:00~、14:00~の2回開催(1回1時間程度) 終了しました
場 所:展示室内
参加人数:30名程度
参加方法:当日受け付け順
※ 参加費無料(観覧料別途必要)

 

◆ワークショップ「紋切り遊び教室-オリジナル団扇を作ろう!-」 講師:下中菜穂氏
開催日:8月10日(土)11日(日)24日(土)25日(日) 終了しました
時 間:11:00~、14:00~の2回開催(1回1時間程度)
場 所:展示室内
参加人数:30名程度
参加方法:当日受け付け順
※ 参加費無料(観覧料別途必要)

 

 

プレゼント

◆スタンプラリー 都内の庭園・公園をまわって「花開く 江戸の園芸」展招待券を貰おう!
都立9庭園(浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園、小石川後楽園、六義園、清澄庭園、 向島百花園、旧古河庭園、旧岩崎邸庭園、殿ヶ谷戸庭園)及び神代植物公園にてスタンプラ リーを開催。4か所のスタンプを集めると、東京都江戸東京博物館1階総合受付にて、「花開く 江戸の園芸」展招待券を先着1,000組、2,000名様にプレゼント。
※スタンプラリー台紙は、6月1日(土)より上記庭園・公園にて配布。


◆変化朝顔栽培コンテスト

変化朝顔の成育の様子を写真にとって、その写真を、以下のメールアドレスまでお送り下さい。henkaasagao@edo-engei.jp。お送り頂いた画像は「花開く 江戸の園芸」展会期中(2013年7月30日~9月1日)、展示会場内に展示し、また、展覧会の公式ホームページにも掲載させていただきます。そして、ホームページ閲覧者の方々による投票を行い、優秀作品を選出し、優秀作品受賞者の方を表彰させていただきます。

 

 

 

ミュージアムショップのオリジナル商品

「花開く 江戸の園芸」展では、特設ミュージアムショップを設け、園芸関連の商品を販売しています。オリジナルグッズも多数そろえていますので、ぜひ、ご覧ください。なお、通信販売は行っておりません。

Tシャツ
2,800円
(文治縮緬、朝顔)
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トートバック
2,000円

 

(朝顔、文治縮緬)
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クリアファイル
400円

 

(松葉蘭譜、文治縮緬)
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ブックカバー
1,800円

 

(松葉蘭譜、小不老艸名寄七五三)OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

取材の方へ

■プレスリリース、写真のご用命は、広報事務局までお願いいたします。
「花開く 江戸の園芸」展広報事務局
〒107-0052 東京都港区赤坂2-11-15
株式会社 ポジション(遠藤、武神、副島)
電話:03-3583-6139 ファックス:03-3583-6208  (受付時間10時~18時)