2010.06.22(Tue)〜2010.09.05(Sun)

Special Exhibition 1F

大昆虫博

大昆虫博

 

虫の温故知新。 虫を知ることで様々なことが分かる!虫とふれあい楽しむだけでない、虫から学ぶ新しいスタイルの虫の展覧会を 2010年夏、江戸東京博物館で開催します。

「虫」は今から約4億年前に誕生し、その後の環境の変化に適合しながら地球上に広がっていき、現在では約100万種の昆虫が確認されています。そしてその後も毎年数千種以上の新種が発見され、その総数は約 500 万種に及ぶのではないかと言われています。そんな虫たちは、いつの時代も子どもたちにとって大きな興味の対象です。さらに地球温暖化をはじめとした環境問題への意識、自然志向の高まりなどの時代の潮流を受け、自然と人間の関わりを感じさせる「虫」への興味は、世代を超えたものになっています。 しかし、虫たちと私たち人間の関わりを、生物学的な視点以外で体験し、学ぶ機会は限られていました。 「虫」と人間は切っても切れない関係であり、特に日本は南北に長い地形と温暖多湿な気候ゆえ虫が多く、日本人は西洋人などに比べ虫と深い関わりを持って暮らしてきました。 衣や食といった身近な事柄から、子どもの時にはカブトムシやクワガタの相撲、トンボ採り、セミ採り、蛍狩りに興じ、そして虫の鳴き声に季節を感じ、歌に詠み、絵に描き、装飾のモチーフ、ことわざなど文化の一部として虫と親しんできたのです。 そして今、虫たちが持つ特殊な能力や仕組みを科学的に分析し、未来に活かそうという試みも始まっています。 そんな日本人と虫のつながりを、江戸・東京という場で再認識し、現代、そして未来の人間と虫との関わりを考えます。 本展覧会は、ただ「虫」の生態を知るだけでない「新しい視点からの虫の展覧会」として、未来を担う子どもたちにも「虫を入り口とした新しい発見」を提供していきたい、という想いのもとに開催いたします。 展覧会のナビゲーターとして、「むしむし探し隊プロジェクト」を推進し、虫に関する造詣が深い「養老孟司氏」「奥本大三郎氏」「池田清彦氏」の3名を起用。日本昆虫協会理事でもあり、東京・世田谷南部の昆虫についての著作もある漫画家「やくみつる氏」にも企画協力を頂きました。子どもも大人も楽しめる展覧会、ぜひご来場ください。
※生きている虫の展示や販売はございません。

関連事業

 ■2010年夏期えどはくカルチャー

虫採りは地球を救う 名和哲夫
対談 都会の昆虫少年・身近な虫 やくみつる+名和哲夫
対談 虫は友だち 奥本大三郎+池田清彦
昆虫を見て考えよう 養老孟司

開催概要

開催期間 2010年6月22日(火)~9月5日(日)
開催場所 江戸東京博物館 1階 展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
JR総武線両国駅西口徒歩3分、都営大江戸線両国駅A4出口徒歩1分
都バス: 錦27・両28・門33・墨38系統、
夢の下町観光路線バス「都営両国駅前」下車徒歩3分
開館時間 午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日 毎月曜日休館(但し 7月19日 開館、 7月20日 休館)
お問合せ TEL:03-3626-9974(代表)
午前9時~午後5時30分受付(休館日を除く)
主催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、読売新聞社、ヒーローズエデュテイメント、東映
後援 文部科学省、環境省、NHK、東京都教育委員会、千葉県教育委員会、埼玉県教育委員会、神奈川県教育委員会、群馬県教育委員会、栃木県教育委員会、茨城県教育委員会、山梨県教育委員会、GTF
協賛 オリンパスイメージング
協力 集英社
展示協力 NPO法人むしむし探し隊(養老孟司、奥本大三郎、池田清彦)、やくみつる、 名和昆虫博物館、兵庫県立歴史博物館、海野和男、東京大学 先端科学技術研究センター 神崎亮平、 工学院大学 工学部機械システム工学科 鈴木健司、STU研究所 小檜山賢二、慶應義塾大学マイクロ アーカイビング プロジェクト
映像協力 NHKエンタープライズ
監修 奥本大三郎
観覧料金
特別展専用観覧券 常設・特別展共通観覧券 前売券
一般 1,300円(1,040円) 1,520円(1,210円) 1,100円
大学・専門学校生 1,040円(830円) 1,210円(960円) 840円
中学生(都外)・高校生・65歳以上 650円(520円) 760円(600円) 450円
小学生・中学生(都内) 650円(520円) なし 450円

 

※入場料は消費税込み( )内は 20 名様以上の団体料金

 

※未就学児童、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者 健康手帳持参の方と付添2名は無料。

 

※前売券は6月21日まで販売。6月22日以降、会期中は当日料金で販売。

 

※チケット取扱:江戸東京博物館、ぴあ(P コード 986-858)、ローソン(L コード 39998) 、イープラス 、CN プレイガイドほか

 

※共通券は江戸東京博物館のみで販売

 

出品目録をダウンロードする

展示構成

 ZONE-1 日本の四季と虫

豊かな自然に包まれ虫と人間の世界へと旅立つ
日本は豊かな自然(四季)に恵まれ、虫たちもその中で多様な表情を見せています。日本人が、そんな虫たちと共生しながら生きてきたことを、草むらのトンネルと映像・標本などにより感じていただき、本展覧会の導入として「日本人と虫との関わり」を印象づけていきます。

 

ショウリョウバッタの顔

ショウリョウバッタの顔  海野和男 2005年撮影

 

 ZONE-2 東京の虫たち

虫好き「やくみつる」と東京の虫たちを探索しよう
コンクリートに囲まれ、自然とは無縁と思われる東京にも、虫たちはたくさん生息しています。 ZONE-2 では、世田谷区桜新町在住の漫画家「やくみつる」氏のプロデュースで、東京の虫たちの姿を様々な視点から楽しく紹介します。 都内の意外な場所で発見された虫たちをスクープ写真誌のように紹介したり、東京の虫の種類の増減を相撲の番付のように表現したりと、やくさんらしいエンターテインメント性豊かな展示が展開されます。

 

外濠公園で羽化したミンミンゼミ

外濠公園で羽化したミンミンゼミ
海野和男 2004年撮影

靖国通りのミンミンゼミ

靖国通りのミンミンゼミ
海野和男 2002年撮影

 

 ZONE-3 日本人と昆虫

日本人ならではの虫との関わりを江戸博の貴重な収蔵品で展覧する
日本人がいかに虫たちと深い関わりを持って暮らしてきたか…
それは、武具や装飾品だけでなく、手ぬぐいや家紋などのデザイン、浮世絵・漢字・文学・俳句、また虫聴きに代表される独特の楽しみ、子どもたちの遊び、そして日本の経済成長を支えた養蚕など多岐にわたります。
ゾーンの中心には、「真っ直ぐ前にしか進まない」といった特性から、勝ち虫とよばれ、武将に愛された「 蜻蛉 ( とんぼ ) 」をあしらった「甲と鎧」がシンボリックに展示され、その他、江戸東京博物館の貴重な収蔵品を中心に、日本人独特の虫との関わりを展示します。

 

本小札濃勝糸威二枚胴具足

本小札濃勝糸威二枚胴具足
天保14(1843)年頃
江戸東京博物館蔵

昆虫蒔絵螺鈿印籠

昆虫蒔絵螺鈿印籠
江戸東京博物館蔵

 

鼈甲台貝金銀象嵌群蝶櫛

鼈甲台貝金銀象嵌群蝶櫛
江戸東京博物館蔵

画本虫撰

画本虫撰
喜多川歌麿・画、宿屋飯盛・撰
天明7(1787)年
江戸東京博物館蔵

 

蜻蛉文様刀鍔-表-

蜻蛉文様刀鍔-表-
中川勝實・作
明治3(1870)年
江戸東京博物館蔵

蜻蛉文様刀鍔-裏-

蜻蛉文様刀鍔-裏-
中川勝實・作
明治3(1870)年
江戸東京博物館蔵

 

 ZONE-4 大昆虫フィールド

世界中の昆虫標本を自由に見て「驚き」と「興味」を発見しよう
名和昆虫館の貴重な標本を中心に、世界中の様々な昆虫を観察してもらう本展覧会のメインスペースです。3人の「虫の達人」が、それぞれの虫の楽しみ方をメッセージする「達人の部屋」をはじめ、「発見」と「観察」をテーマに、映像や音などによる動きのある演出を付加し、来場者自らが「驚き」を創造するゾーンとして、来場者に多面的な虫の面白さに気づいてもらいます。そこには、監修者である奥本先生の「うんちくパネル」が点在し、標本を見るだけでなく、会場の中で「知識」を「発見・採取」する楽しさにあふれています。

 

 ZONE-5 昆虫ラボ

虫ロボットから、未来の虫と人間の共生を考えよう
昆虫の特性や機能・デザイン・性質を活かした最新技術をパネルで紹介。 未来に向けた虫と人間の共生を一緒に考えるゾーンです。

 

 ZONE-6 COP10

生物多様性から虫と自然の関わりを考える
今年 10 月に名古屋で開催される COP10 「生物多様性条約第十回締約国会議」に関する情報を展示するゾーン。
昆虫をテーマに自然との共生・持続可能な世界の実現に向けたメッセージを共有します。

 

 ZONE-7 虫シアター

大型映像で驚異の虫の世界を楽しむ
高精細な大画面映像により、迫力満点な昆虫の世界を楽しんで頂きます。

 

 ZONE-8 虫で遊んで学ぼう(夏休み子ども自由研究室)

夏休みの自由研究のテーマを見つけよう!
虫で遊んで学ぶをテーマに様々な参加型の展示を行います。
夏休みの自由研究テーマが見つかるかもしれません。

 

 ZONE-9 虫ギャラリー

虫からのメッセージ
昆虫写真の第一人者海野和男先生の写真ギャラリーです。
展示を見たあと、最後のスペースとして虫の世界を写真で振り返ってもらいます。

※展示内容に一部変更が出る場合があります。

取材の方へ

プレスリリース、写真のご用命は、「大昆虫博」 広報事務局(共同PR株式会社内)までお願いいたします。
電話:03-3575-9823