蕎麦をのせる蒸籠の形にはなぜ四角いものと丸いものがあるのか?なぜ長方形のものと正方形のものがあるのか?(2003年)

2015/06/08

 蒸籠。読みは「せいろ」、正しくは「せいろう」です。『蕎麦の事典』(新島繁編著・柴田書店・3838/159/99)によれば、蒸籠は「もりせいろ」と「ざるせいろ」に大別され、もりせいろは長方形、ざるせいろは角と丸があり、角は正方形とあります。『蕎麦辞典』(植原路郎著・東京堂出版・ 5963/10/96)には、原型は正方形(江戸時代に書かれた『守貞謾稿』の挿図などをみると確かに正方形)だったが、明治四十年代に入ってから、面積を大きくみせるためか、長方形のものが出はじめたとあります。ちなみに、円型せいろは明治時代からあったとあります。

(参考資料)

『蕎麦の事典』(新島繁編著 柴田書店 1999年 3838/159/99)

『蕎麦辞典』(植原路郎著 東京堂出版 1996年 5963/10/96)

『守貞謾稿』(喜多川守定著・朝倉治彦・柏川修一校訂編集 1992年 3821/212/1~5) ((国立国会図書館デジタルコレクション) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2592394/39window open ) (2015/8/5確認)

『江戸っ子はなぜ蕎麦なのか?』(光文社新書 307)(岩崎信也著 光文社 2007年 3838/197/007) (p.296-301)

(レファレンス協同データベース版)http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000013880window open